メッセージ
固められてしまった職能像を疑おう
大学に在籍する諸君は、土木、建築、都市、造園、デザイン等の学科、専攻に所属している(所属させられている)。これは近代化、工業化する社会が要請した職能像の反映に外ならない。こう分類し、その専門を固定することで社会的な効用を高めようとしたのである。建物も橋も、広場も道路もやったアーキテクトから19世紀にはエンジニアが独立する。又、20世紀の都市の時代となって都市計画が自立する。しかし今や社会が変わりつつある。現代社会は近代工業化社会が固めた職能の有効性を疑い始めている。専門を建物、橋、公園等に閉じ込めた近代の軛にいつまでしがみついているのですかと、若者は問われているのである。
篠原修
政策研究大学院大学/土木設計家
早いものでGSデザイン会議を立ち上げて五年が経ちました。この間、様々な活動をしてきましたが、GSユースの活動は特に素晴らしいものでした。やはり若者のパワーは素晴らしい。われわれも彼らからエネルギーをもらっています。なかでもGSDWは、年を追うごとに内容も深まり、より実践的なものになりつつあります。また、この企画への参加者が新しいネットワークを作り仲間を増やしているのは、素晴らしいことだと思います。この動きは、将来、必ず実を結ぶと思っています。
今年も暑い夏がやってきました。ここに集う若者達の健闘を祈ります。
内藤廣
東京大学/建築家